頭皮から大量の汗をかくのは何が原因?

頭皮の汗を止める方法を教えて!

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夏の暑い日や運動をした後は誰しも汗をかくものですが、頭皮からだけ大量に汗をかくのは困りものです。

  • 掃除機をかけただけなのにサウナに入ったみたい…
  • ヘアスタイルが乱れないように髪をまとめているのに、毛先からポトポト汗のしずくが垂れる…

このような状況なら、一刻も早く頭皮の汗を何とかしたいですよね。

 

今回は、頭皮に汗をかく原因を詳しく解説するとともに、汗を止める対策を5つご紹介します。

子供のころから汗っかきだから…と諦めている方も、是非、参考にしてください。

頭皮に汗をかく原因とは?


 
人が汗をかくのには理由があります。体温調節のためです。人は体内に熱がこもってしまった時、汗をかいて体を冷やそうとします。

ですから、汗をかくこと自体は健康の証であり、逆に汗をかかないと新陳代謝が悪いく、不健康だと言えるでしょう。

しかし、体全身から汗をかくのではなく、「頭皮からのみ」「大量に汗をかく」場合は、頭部多汗症の可能性が高いです。

頭部多汗症の原因は様々ですが、次の2つが大きな要因です。

  • 頭皮以外の汗腺の衰え
  • 自律神経の乱れ

頭皮以外の汗腺の衰え

頭皮だけに汗をかいてしまうのは、頭皮以外の汗腺の働きが鈍っているからだと考えられます。日常生活から汗をかく習慣が無くなってしまったことが原因として挙げられます。

  • 空調のきいた室内にいることが多い
  • 運動不足

思い当たる節はありませんか?

汗をかく機会が減ってしまうと汗腺の機能は衰えてしまいます。汗腺の衰えは下から上へあがっていきます。

頭皮からは汗をかくのに足の冷えが気になるようでしたら、体全身の汗腺を鍛えましょう。「有酸素運動」や「半身浴」などが有効です。

自律神経の乱れ

自律神経が乱れてしまうと、「交感神経」が過敏に反応してしまい、発汗コントロールに異常をきたしてしまいます。その結果、大量に汗をかいてしまうのです。

その原因として次の4点が挙げられます。

  • 緊張感、ストレス、不安などの精神的要因
  • 代謝異常などの疾患
  • ホルモンバランスの乱れ
  • 生活習慣の乱れ

 

一つの要因だけで交感神経が過敏になるのではなく、複数の要因が絡み合うことで発汗してしまうことが多いです。

汗をかきたくないシーンで「汗をかいたらどうしよう!」という緊張が、さらなる悪循環を生んでいるパターンもあります。

まずは睡眠不足の解消や食生活の見直しなどの生活習慣を整えましょう。そして部屋を清潔にしてリラックスできる空間を作りましょう。

次に、頭皮の汗を止める方法をご紹介していきます。

 

頭皮の汗を止める方法① 脇を押さえる

お手軽で簡単なのに効果が高いと評判なのが、「脇を押さえる」方法です。

脇を押さえると頭皮の汗が止まるなんてなんだか不思議ですが、これは日本に古くから伝わる方法なのです。

その原理は「半側発汗」(はんそくはっかん)です。

半側発汗とは、皮膚圧反射の一種で、体の一部分を圧迫すると、圧迫した側の発汗がおさまり、代わりに反対側で発汗する現象のことをいいます。

脇を圧迫した場合は、上半身の汗が止まります。京都の舞妓さんの高帯も脇を絞めつけています。だから舞妓さん達は真夏でも汗をかかず涼しげなのです。

脇の真ん中から下あたりに大包(だいほう)のツボがありますので、その部分を押すのが一番効果的です。

単純に親指でグイグイ押しても良いですが、

  • 専用の汗止めバンドを使用する
  • ブラジャーをいつもよりきつく締める

などの方法も、よく知られています。ただし、長時間絞めつけていると、その部分がかぶれることもありますので注意してください。

 

頭皮の汗を止める方法② ツボを押す

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脇の下以外にも、頭皮の汗を止めるのに有効なツボがあります。まずは、いつでもどこでも気軽に押せる手のツボからご紹介しましょう。

合谷(ごうこく)

手の甲を上に向け、親指と人差し指の骨と骨が合流するところから、やや人差し指よりにある窪んだ場所にあります。

「万能のツボ」とも呼ばれており、体の水分量を調節し熱を調節し、頭皮の汗を止めてくれます。発汗抑制以外にも、頭痛、歯痛、鼻炎、喉痛、腹痛、便秘、生理痛などにも効果があります。

後谿(こうけい)

手のひらを軽く握って「グー」を作った時に、小指の側面にできるプクっと膨らむ場所にあります。体の熱を静めるツボと言われており、特に寝汗・多汗に効果的です。

また、血行を改善し、体にたまった熱を放出することから、肩こり、腰痛などの痛みを抑える効果もあります。

陰郄(いんげき)

手のひらを上側にし、手首のシワの小指側の側面あたりにあります。

体の余分な熱を取る働きがあると言われ、多汗症を抑えるとともに、狭心症、息切れ、動悸、のぼせ、鼻血などにも効果があります。

 

次に、足と背中のツボをご紹介します。

復溜(ふくりゅう)

内くるぶしから指2本分だけ上に移動したところにあるツボです。水分代謝異常を修正するツボと言われ、冷え症や足のむくみ、生理痛の緩和に効果があります。

頭皮の汗がピタッと止まるわけではありませんが、ホルモンバランスを整える効果もありますので、毎日お風呂上がりなどに押すと徐々に効果が現れるでしょう。

身柱(しんちゅう)

首の後ろの付け根に手で触れると大きく飛び出る骨があります。そこから3つ分背骨を下がったところにあるツボです。

体の熱を静め、同時に自律神経失調症、不妊症、頭痛などにも効果があります。道具を使ったり、誰かに押してもらわないと届かないのが難点です。

 

頭皮の汗を止める方法③ 制汗剤を使用する

脇や足用の制汗剤ならドラッグストアでよく見かけますが、あれをそのまま頭皮に使うのはNGです。

理由は、

  • 頭皮には髪の毛が生えているため
  • 頭皮は敏感なため

では、頭皮専門の制汗剤は?というと、残念ながら、まだ頭専用の制汗剤は販売されていないのです。

しかし絶対に汗をかきたくない時は、何らかの対策を取りたいですよね。頭皮多汗症で悩んでいる方は、次のような制汗剤を手作りしています。

塩化アルミニウム液

塩化アルミニウムには、皮膚に塗ると汗腺の汗口周辺に「炎症」を起こして、汗の出口である導管部を閉塞する、という効果がります。

わざと炎症を起こして、汗腺の出口をふさいでしまうのですね。塩化アルミニウム液は、皮膚科で処方される薬品になりますが、薬局で購入することも可能です。

濃度が濃いと肌荒れを起こすことがありますので、精製水で薄めて使うと良いでしょう。

また、ワキ汗用の「オドレミン」というローションタイプの制汗剤にも塩化アルミニウムが配合されています。ただ、あくまでもワキ汗用なので、こちらも精製水で薄めながら使用することをお勧めします。

ミョウバンスプレー

食品添加物であるミョウバンには汗の臭いを消し、汗を抑える効果があります。空になったペットボトルに、ミョウバン20gに対して 500mlの水道水を混ぜ、自然に溶かします。

完全に溶けてから、スプレータイプのボトルに入れて頭皮へ吹きかけるのが効果的です。

スーパーなどで「焼ミョウバン」として普通に売っていますので直ぐに手に入りますが、冷蔵庫などで保管して、1ヶ月以内に使い切るように注意してください。

また、制汗剤ではありませんが、汗をかいてしまった後スッキリさせるためのヘアスプレーなどを、汗をかく前に吹きつけると、スーッとして汗をかきにくくなった、という口コミもありました。

 

頭皮の汗を止める方法④ 漢方薬を処方してもらう

多汗症の治療に効果があると言われる漢方薬をご紹介します。

自律神経に働きかけてくれる効果があるものが多く、即効性はありませんが、頭部多汗症の改善が期待できます。

柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

比較的体力のある方向けです。

のぼせを改善する桂皮、利尿作用を有する茯苓(ぶくりょう)、鎮静作用のある竜骨(りゅうこつ)、牡蛎(ぼれい)を配合しています。

柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)

体力は普通ですが、アレルギー体質の方向けです。

消炎・発散作用のある柴胡や薄荷(はっか)や連翹(れんぎょう)や栝楼根(かろこん)、排膿作用のある桔梗(ききょう)と牛蒡子(ごぼうし)を配合しています。

防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)

体力のない方向けです。主に利水作用があり、むくみを取り除く働きがあります。防已(ぼうい)と黄耆(おうぎ)という生薬が配合されています。

柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)

精神安定作用と自律神経を整える作用が中心の漢方です。体を温めるため、冷え症などの改善にも効果が期待できます。

桂枝加黄耆湯(けいしかおうぎとう)

体力が無く、上半身に汗をかきやすく方向けです。桂皮(けいひ)、大棗(たいそう)、芍薬(しゃくやく)などが配合されています。

漢方は、効き目は穏やかですが100%副作用が無いわけではありません。

発汗部位や発汗量などをみて、その人に合った漢方薬を処方してくれる漢方専門薬局に相談すると、安心です。

 

頭皮の汗を止める方法⑤ 病院へ相談してみる

頭皮からの汗を根本的に止めたい!のであれば、病院へ相談に行くことをお勧めします。発汗外来のあるクリニックが近くにあればそこで相談するのが一番ですが、皮膚科や美容皮膚科でも対応してもらえます。

病院での治療方法としては、次のようなガイドラインが設けられています。

  1. 塩化アルミニウム液外用
  2. 内服療法(プロバンサインの服用)
  3. BT-A局注 (ボトックスの局部注射)
  4. 交感神経遮断術(ETS)
  5. 神経ブロック,レーザー療法,精神(心理)療法

 

まずは、1.の塩化アルミニウム液の単純外用をメインに行う医療機関が多いです。

その上で効果が認められない場合に、2.のプロバンサインという内服薬を処方したり、3.のボトックス注射を行います。

4.の交感神経遮断術は、他の部位から大量に発汗する代償性発汗を起こすため、あまりお勧めの方法ではありません。

5.の療法は、他の治療法と併用して行われる治療法です。

副作用を伴う療法もありますので、医師とよく相談してから治療を行ってください。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

全身からではなく、頭皮からのみ大量に汗をかいてしまう場合は、「頭部多汗症」の可能性が高いです。他の汗腺が衰えていたり、自律神経が乱れて交感神経が過敏になっていることが主な原因です。

頭皮の汗を止めるための対策として次の5つの方法をご紹介しました。

  1. 脇を押さえる
  2. ツボを押す
  3. 制汗剤を使用する
  4. 漢方薬を処方してもらう
  5. 病院に相談する

まずは簡単に出来る対策から試してみて、効果が現れなかったら病院に相談に行くのが良いと思います。副作用が強い治療法もありますので、医師とよく相談してから治療を行いましょう。