頭汗を止める薬なんてあるの?

薬以外に頭汗を止める方法はある?

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夏の暑い日や運動した後は誰でも汗をかきますが、「普通に通勤しただけなのにまるでシャワーを浴びたように頭から汗をかいてしまう…」というような場合は、今すぐに何とかしたいですよね。

  • 大量に出る頭汗の原因は何なのでしょうか。
  • 頭汗を止める薬などはあるのでしょうか。

今回は、頭汗に関する様々な疑問について調べてみました。頭汗のせいでせっかくのメイクやヘアスタイルが崩れて困っている方は、是非、参考にしてください。

頭に汗をかきやすい原因とは?


 
人は体内に熱がこもってしまった時、体温調節のために汗をかいて体を冷やそうとします。しかし、体全身から汗をかくのではなく、

  • 頭からのみ
  • 汗で髪全体がビショビショになってしまう
  • 汗が顔に垂れてくる
  • 1年中、特に運動をしていない時でも汗をかく

これらに該当するようでしたら、「頭部多汗症」を疑ったほうがよいでしょう。頭部多汗症は、大まかに分けると次の2つの原因で発症しやすくなります。

  1. 自律神経の乱れ
  2. 頭以外の汗腺の衰え

自律神経の乱れ

緊張やストレス、生活習慣の乱れなどにより、自律神経の一つである「交感神経」が過敏に反応してしまうと、発汗コントロールに異常をきたし、大量に汗をかいてしまいます。

几帳面で真面目な方に多く見られる症状で、「今、汗をかいたらどうしよう!」という不安や心配が更なるストレスとなって悪循環になってしまうケースも見られます。

ゆっくりお風呂に入るなど、意識してリラックスする時間を取るようにして、自律神経の乱れを改善する必要があります。

頭以外の汗腺の衰え

頭以外の汗腺の働きが鈍ってしまうと、残った頭の汗腺から集中して汗をかいてしまいます。考えられる原因として、

  • クーラーの当たり過ぎ
  • 運動不足

などが挙げられます。

一年中快適な環境で生活し、汗をかく機会が減ってしまうと汗腺の機能は衰えてしまいます。衰える順番は下から上へ、足から頭部に向かっていくので、最後に頭の汗腺が残るのです。

有酸素運動や半身浴をして汗をかく習慣を取り戻すことが出来れば、衰えてしまった汗腺を復活させることが出来ます。

頭汗を抑えるにはどんな方法があるの?

ここでは頭汗を止める方法として、今すぐにでも出来る方法を4つご紹介していきます。

手首を冷やす

手首の内側の脈を図るところを冷やすと、冷えた血液が頭に循環して汗をかきにくくなります。冷たい缶ジュースなどで冷やしても良いですし、水道水で手首まで洗って冷やしても効果があります。

首の後ろを冷やす

首の後ろの血管は頭部に繋がっていますので、手首を冷やすよりも、より直接的に頭汗を抑えることができます。

保冷剤をハンカチに包んで当てると良いのですが、ただハンカチを濡らして首に当てるだけでも効果は期待できます。

アロマを嗅ぐ

柑橘系やゼラニウム、ラベンダーなどのアロマを嗅ぐと気持ちが落ち着くので、不安や緊張からくる頭汗に効果があります。

天然ハーブが配合されているハンドクリームなどでも一定の効果が期待できます。

半側発汗を利用する

半側発汗とは、皮膚圧反射の一種です。体の上下左右を圧迫すると、圧迫した側の発汗がおさまり、代わりに反対側で発汗する現象のことをいいます。

頭汗を止めたい場合は、体の上半身を圧迫します。

具体的には、胸の乳首から3~5センチ上の屋翳(おくえい)のツボ部分と、ワキの真ん中から下あたりにある大包(だいほう)のツボ部分を押すとピタッと汗が止まります。

これは、京都の舞妓さんも行っている方法で、舞妓さん達は帯でこの部分を絞め上げています。

 

これらの方法は、頭汗が出てしまってからの対処法となりますが、そもそも頭汗をかきたくない!汗の量を減らしたいと思ったら、どうしたらよいでしょうか。

頭にも使える制汗剤はある?

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汗を抑える薬と言えば「制汗剤」が浮かぶと思いますが、残念ながら頭専用の制汗剤は販売されていません。

ワキ用の制汗スプレーを吹き付けることを考えた方もいらっしゃるかもしれませんが、パウダーが髪に付着してしまいますし、クリームタイプのものなども髪が邪魔をして頭にぬることは出来ません。

頭専用ではありませんが、頭に塗っても大丈夫な制汗剤として、次の2つが挙げられます。

塩化アルミニウム液

塩化アルミニウムは皮膚科で処方される薬品になりますが、薬局で購入することも可能です。濃度が濃いと肌荒れを起こすことがありますので、心配な方は精製水で薄めて使うと良いでしょう。

ミョウバンスプレー

スーパーやドラッグストアなどで手に入る、食品添加物であるミョウバンには汗の臭いを消し、汗を抑える効果があります。

口に入れても大丈夫なため、安心して使えます。

空になったペットボトルに、焼きミョウバン(20g)と 500mlの水道水を混ぜるだけで簡単に自作することが出来ます。

2~3日経って、完全に溶けてから、スプレータイプのボトルに入れて頭皮へ吹きかけます。冷蔵庫などで保管して1ヶ月以内に使い切るように注意してください。

頭汗を止める薬とは?

もっと根本的に頭汗を止めたい!と思ったら内服液を服用するという手もあります。頭汗を抑える内服薬には、「神経遮断薬」と「抗不安薬」の2つが有効です。

 神経遮断薬…(薬品名 プロパンサイン)

神経遮断薬であるプロパンサインは日本ではただ一つ国から認可が下りている多汗症の薬です。発汗を促進する神経の伝達を遮断することで汗が出るのを抑制してくれます。

即効性があり、制汗効果も非常に高いのですが、その分副作用も強いのが難点です。

具体的な副作用として、

  • 喉が乾く
  • 瞳孔が開いて目がかすむ
  • 便秘や動悸

などが挙げられます。

抗不安薬…(薬品名 デパスなど)

抗不安薬であるデパスは、汗そのものに効果があるわけではありません。緊張や不安を和らげ、気持ちを鎮めることが出来るので、自律神経の乱れから来る「精神性発汗」を抑える効果が期待できます。

リラックス効果が非常に高くいのですが、やはり次のような副作用が認められます。

  • 依存症
  • 刺激興奮(かえって興奮してしまう)
  • 呼吸抑制

などが挙げられます。

頭汗に効果が期待できる漢方薬やサプリメントとは?

即効性や確実性のある薬はとても魅力的ですが、やはり副作用が心配…。そのような方は、効き目が穏やかな漢方薬やサプリメントを試してみるのが良いでしょう。

漢方薬

  • 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)・・・多汗症に効果があり
  • 柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)・・顔や手、脇の下などの上半身の多汗症に効果があり
  • 桂枝加黄耆湯(けいしかおうぎとう)・・発汗のバランスを整え、全身の発汗を抑える効果があり

漢方薬は効き目が緩やかだと言われていますが、副作用が全く無いわけではありません。体に合わない場合、まれに肝機能障害による全身のだるさや黄疸などの症状が現れる場合があるので注意が必要です。

漢方薬は市販のものでしたらドラッグストアなどでも購入できますが、漢方薬局などで相談すれば、自分の症状や体質に合った薬を処方してもらうことも出来ます。

サプリメント

サプリメントは効果が現れるには時間が掛かりますが、副作用の心配はありません。日本製の物を選べば更に安心です。発汗コントロールに特化したサプリメントはネット通販で購入することが出来ます。

人気商品を2つご紹介します。

  • アセッパー

体全体の代謝を上げることで、一か所から集中して汗が出ないようにしてくれます。

  • あせしらず

カリウムが配合されており、全身にこもった熱を上手に排出してくれます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

頭だけに大量に汗をかいてしまう時は、「頭部多汗症」であることがあります。

原因はとして、

  • 自律神経の乱れ
  • 頭以外の汗腺の衰え

などが考えられます。

頭汗を薬で治そうとする場合、「制汗剤」「内服薬」「漢方やサプリ」などが考えられます。

頭汗専用の制汗剤は販売されていませんが、塩化アルミニウムやミョウバン水を吹きつけることで効果が得られます。皮膚が弱い方は薄めて使用することをお勧めします。

内服薬としては、神経遮断薬である「プロパンサイン」と抗不安薬である「デパス」などが頭汗に有効ですが、副作用が強いため、医師に相談してから処方してもらいましょう。

効き目に即効性はありませんが、体の内側から頭汗を改善したいなら漢方薬やサプリメントを試してみるのも良いと思います。

薬と併用しながら、全身の汗腺を鍛えたり、リラックスできる環境を整えることも忘れずに。