脇汗を止めたい!
保険を使って治療が出来る?
治療にかかる費用はどれくらいなの?


Original update by : 写真 AC

脇汗の悩みをどうにかしたい、そのために病院での治療を考えているあなた。
治療はしたいけど、自分の症状が果たして保険適用になるものなのかわからないですし、
治療や手術にかかる費用もどれくらいのものなのかわからないと不安ですよね。

そのような不安を解決するために、保険適用になる場合とならない場合、
そして治療の種類、かかる費用について説明していきます。
病院での治療を検討する際の参考にしてみてください。

脇汗の治療に保険が適用される場合がある?

脇汗は本来人間の体温調節に必要なものであり、誰でも出るものですが、日常生活に支障をきたすことになるとそれは病院での治療の対象となります。
脇汗の治療を行っている診療科は、皮膚科・麻酔科・形成外科などです。しかし、全ての病院で行っているわけではないので、事前確認が必要です。

脇汗の治療を行っていることがわかったら、病院で診察ということになりますが、脇汗の治療には保険適用される場合があるのでしょうか。
答えは「イエス」です。

病院にて脇汗の原因がわからない「原発性腋窩多汗症(げんぱつせいえきかたかんしょう)」と診断された場合は、保険適用の治療が受けられることもあります。ちなみに同じ腋窩多汗症でも「続発性腋窩多汗症」というものもありますが、これは他の病気や服用中の薬の副作用などが原因となるものですので、脇汗治療としては保険適用されません。

保険が適用される場合とされない場合の違いとは?

脇汗の治療に保険が適用されるようになったのは2012年からです。しかし、その中でも保険が適用される場合とされない場合があります。
その基準となるのは、原発性腋窩多汗症と診断されることとその重症度の違いにあります。

原発性腋窩多汗症の診断をするチェック項目

まずは原発性多汗症の診断基準について説明します。
原発性腋窩多汗症が疑われるケースでは、まず「原因不明の過剰な脇汗が半年以上続いている」ということが前提です。その上で以下の項目をチェックします。

・両脇で同じくらい多くの汗をかく
・脇の汗が多いため、日常生活に支障がある
・週に1回以上、脇に多量の汗をかくことがある
・症状が25歳以前からある
・同じような症状の家族、親戚がいる
・睡眠中は脇汗がひどくない

これらの項目に2項目以上当てはまる場合、原発性腋窩多汗症であると診断されます。
男女比はほぼ同等で、思春期から中年世代までの社会的活動が活発な世代に多いと言われています。

原発性腋窩多汗症でも保険が適用される場合とされない場合の違い

原発性腋窩多汗症と診断されたとしても、保険が適用される場合とされない場合がある基準は重症度の違いにあります。

  1. 発汗は全く気にならず、日常生活に支障はない。
  2. 発汗は我慢できるが、日常生活に時々支障がある。
  3. 発汗がほとんど我慢できず、日常生活に頻繁に支障がある。
  4. 発汗が我慢できず、常に日常生活に支障がある。

多汗症には以上のような分類があり、3と4に当てはまる場合は重症であると判断され、脇汗の治療に保険が適用できることになります。

問診や視診での診断が主ですが、脇汗量の測定をする場合もあります。

保険適用できるかどうかは医師の判断によるものですので、自分自身の症状が保険適用であるのかどうかについては、病院で診察や検査を受けるまではハッキリとわかりません。

脇汗の治療ではどんなことをする?


Original update by : 写真 AC

病院での治療には、薬による治療や注射薬、手術など多岐にわたります。
その中でも代表的な治療法について紹介していきます。

塗り薬

塩化アルミニウムなどの有効成分配合の塗り薬を脇に塗る治療法です。これにより、7割ほどの方が脇汗の悩みを改善することができます。人によっては、かぶれるなどの副作用が出る場合もあります。

毎日塗ることによって徐々に効果が表れてきます。しかし持続時間が短く、数日~数週は反復して行うことになります。しかし残念なことに、保険適用外の治療法となっています。

3注射薬(ボツリヌス療法)

塗り薬で効果が表れない場合、注射薬(ボツリヌス療法)を行うことがあります。

これはしわ取りなどで用いられるボトックス注射のことであり、世界80ヶ国以上で承認されている治療法です。ボツリヌス菌が作るたんぱく質が元になった注射であり、これを脇へ直接注射することにより汗腺のへの刺激を止め、発汗を抑えることができます。

施術時間は15分ほどでほとんど副作用もなく、一度注射すると4~9ヶ月は持続するので、治療回数が少なくて済むことが特徴です。

イオントフォレーシス

水道水に直接電流を流し、その中に多汗症を治したい部位を入れたり、当てたりする治療法になります。

手や足の多汗症に多く用いられる方法ですが、脇汗の治療にも用いられています。治療を行う機器を取り入れている病院はまだ少ないですが、最近では徐々に普及してきている治療法です。

効果継続期間が短く、定期的な通院が必要な治療となりますが、副作用も少なくリスクが少ないことが特徴です。

内服薬(飲み薬)

抗コリン薬や漢方薬が治療薬として承認済みです。塗り薬や注射薬と異なり、広い範囲に効果が期待できます。
治療指針では、塗り薬・注射薬・イオントフォレーシスで効果が見られない場合や、それらが実施できない場合に内服薬での治療を認めています。

手術

塗り薬などで効果が表れない場合、手術で治療を行う場合があります。
手術は半永久的に効果が持続する点ではとても良い治療法ですが、保険が適用される場合とされない場合があります。

また、術後しばらくは腕が上がらないなどケアも大変であり、跡が残る可能性があるなどの多少のリスクもあります。

脇汗の治療にはどのくらいの費用がかかる?

あなたの脇汗が重症であると診断され、治療に保険適用がされるとわかったとしても、やはり費用は気になります。

保険適用ができる治療法別の費用は以下の通りです。

・注射薬(ボツリヌス療法):1回約3万円
・イオントフォレーシス:1回約1,000円
・内服薬(飲み薬):1ヶ月約1,000円
・手術:1回約5~10万円

ちなみに保険適用外ですが、塗り薬の場合は3,000~6,000円程度になります。

治療法によって費用は様々ですが、1回にかかる費用は安くても、定期的・長期的に通院が必要とされる治療法もあるため、費用だけでなく自分自身に合った治療法を医師と相談しながら決めていくことが大切です。

病院での治療以外での脇汗対策法とは?

病院で治療する以外に、自分自身で出来る脇汗対策法にはどんなものがあるのでしょうか。

市販の制汗剤

脇汗にお悩みの皆さんだけでなく、発汗を抑えるために多くの人が使っています。

パウダータイプではなく、ロールオンやスティックタイプのものが効果は高いです。病院で処方される塩化アルミニウムが配合された制汗剤も市販されているので、試してみることもおススメです。

食生活の改善

肉などのタンパク質や脂肪を多く含んだ食品は、代謝熱が出やすくなり、汗も多くなってしまいます。

日頃から肉が多い食事を摂っている方は、肉を減らし野菜を多く摂るようにするなど、食生活の改善に取り組んでみましょう。

しかし食生活を急に変えることでストレスが増え、それにより脇汗が増えてしまっては逆効果になりますので、無理なく少しずつ始めることをおススメします。

ストレスを減らす

脇汗には自律神経も大きく関わっています。

ストレスや緊張によって自律神経が乱れ、発汗が増えてしまうこともあります。
ストレスや緊張を和らげるために、深呼吸をする・好きな音楽を聴く・お香やアロマを使うなどのリラックスできる時間を作ることも大切です。

適度な運動を心がける

普段からあまり運動をせず、汗をかくことが少ない人は身体の汗腺が休眠状態に陥ります。

汗腺が休眠した状態から急に室温が上がるなどの発汗条件が整うと、汗腺が活発な部位での汗の量が増えてしまいます。
普段から適度な運動を心がけ、汗腺の働きを正常に保つことにより、大量の脇汗をかくことを改善できる場合があります。

まとめ

いかかでしたでしょうか。

脇汗の治療は、症状やその重症度の違いによって保険適用が可能かどうか決まります。費用は1回5~10万円程ですが、治療の内容によって金額は異なるので医師と相談するようにしましょう。

また、病院での治療以外にも、以下の方法で脇汗の予防対策が可能です。

・市販の制汗剤
・食生活の改善
・ストレスを減らす
・適度な運動を心がける

すぐに病院に行けない場合や、手術までに期間がある場合は合わせて活用してみてください。